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受賞者一覧

平成29年度/第39回受賞者

食品流通部門(2017)
農林水産大臣賞

勇﨑 恒宏

所属:丸果札幌青果株式会社(代表取締役社長)
所在地:北海道 札幌市
業種:青果卸売
> 公式ホームページ

【功績申請の概要】

  • (一社)全国中央市場青果卸売協会の常任理事として、日々変化する市場情勢への対応に向けて、青果物流通業に永年携わってきた知見を活かして同協会の業務推進の中核を担っており、その指導力・行動力は、全国の会員から大きな信頼を得ており、一目置かれる存在となっている。
  • 札幌市中央卸売市場の建替に際し、将来を見据えた施設整備の必要性を主張し、開設者や関連団体に自らが説き、荷受~加工~出荷まで一体化した「安心・安全・安定」な供給体制を構築。
    また、札幌市中央卸売市場の拠点市場機能の強化を図るため、もう1つの青果卸会社である札幌ホクレン青果(株)との経営統合を決断し、平成30年4月の経営統合に向けて協議を開始。拠点市場機能の拡大に対して、道内の生産地や各市場等からも大きな期待が寄せられている。
  • 中央卸売市場としての拠点市場機能を活かし、他市場における集出荷難商材の代行集荷や情報共有の徹底等により道内市場間の安定供給体制の構築に尽力。
  • (一社)北海道市場協会の副会長として、北海道卸売市場整備基本計画について、市場のあるべき将来像をもとにした整備方針の方向をとりまとめ、道内の市場間連携供給体制の確立等に貢献。また、同体制による地場産生鮮食料品の安定供給のアピールにより観光集客力のアップにも寄与。
  • 日本青果物輸出入安全推進協会の代表理事として、輸入青果物の安全確保や植物検疫、残留農薬等の検査に関する普及啓発活動に努め、輸入青果物に対する安心・安全の確保と消費拡大に貢献。
  • 札幌市中央卸売市場青果部運営協議会の会長として、市場内施設を利用した料理教室や料理コンテスト等を通じた食育活動を展開。また、市場フェアの開催等により市民の市場認知度の向上に尽力。
  • 札幌商工会議所の2号議員として国際経済交流委員会委員を務め、地域の観光力アップ支援事業である「YOSAKOI」「雪まつり」等のイベントに運営協力するとともに、道内市場にも「北海道の食」をテーマに企画提案等を要請し、また、新千歳空港の国際便受入円滑化を図る等、地域経済全体の発展に寄与。

【功績申請の具体的内容】

(企業・団体における活動及び発展への寄与)

  • (一社)全国中央市場青果卸売協会の常任理事として

    平成21年5月の就任以来、日々変化する市場情勢や諸課題への対応に向けて、永年に亘って青果物流通業に携わってきた知見を活かして、会長を補佐して常に率先して同協会の業務推進役を担っている。また、正副会長等会議や理事会等において全国の会員を代表する立場から積極的に意見を開陳し、同協会と会員の発展を目指す姿は、同協会の会員から大きな信頼を得ており、一目置かれる存在となっている。

    同協会の下部組織である北海道中央卸売市場青果卸売協会(4都市6社)の会長として、会員各社との情報共有と連携を図るとともに、卓越した実践力と牽引力により問題意識の共有を徹底して道内全体の青果物の安定供給と取引の合理化を図るなど、地域市場全体の活性化・発展に貢献。
  • 丸果札幌青果(株)代表取締役社長として

    札幌市中央卸売市場の建替(平成18年)に際して、将来を見据えた施設整備等の必要性を強く認識し、予冷売場拡充等の施設整備や卸売場の各社配分について自ら開設者や関連団体に出向いて交渉を重ね、売場使用料を含め解決を要する課題について、その最終決定に至るまで関係者間の調整役として尽力。

    同時に、将来性を見据えて、品質鮮度の高度化を図るため、荷受けから加工・小売出荷まで一体化させたパッケージセンターとエアーシャワー設置の防塵加工場を新設。これにより、品質向上のみならず、加工から出荷までの総体的な作業時間の短縮など場内物流の大幅な効率化を実現し、「安心、安全、安定」な供給体制を構築。これらは、出荷産地をはじめ仲卸業者、小売団体等から高い評価を得、同社のみならず札幌市中央卸売市場全体の集荷力のアップにも繋がり、拠点市場機能としての位置づけに大きく貢献。

    道内において地方市場への転換が続く中、札幌市中央卸売市場の拠点市場としての機能を一層強化するため昭和51年から入場している札幌ホクレン青果(株)との経営統合を決断。その目的と重要性について自ら率先して働きかけ、平成30年4月の経営統合に向けた協議を開始。同時に、開設者、地方自治体、生産地、仲卸、買参人組合等にも自ら出向いてその必要性を説き、その結果、「産地との連携」を主とした拠点市場機能の拡大として、道内の生産地や各市場、開設者からもその目的の実現に絶大な期待が寄せられている。

    丸果青果札幌(株)役員就任以来、現場主義を貫き、出荷状況や販売動向を自ら確認するとともに仲卸・買参人・市場関係者と積極的に情報交換。40代半ばで社長に就任した後も、行動力と幅広いアンテナで変化する市場情勢等を即座にキャッチして常に将来性を追求する経営方針を打ち出し、地域のリーディングカンパニーの地位をより堅固なものに確立。また、就業規則等を全面的に見直し、職員が働きやすい環境を整備。こうした取組みで見せた実践力は、その気さくな人柄と相俟って、全職員から高い信頼を得ている。


(業界における活動及び発展への寄与)

  • (一社)北海道市場協会の副会長として、水産も含めて道内の全卸売市場に様々なチャンネルを通して収集した情報を発信。また、常に道内市場全体における諸課題への対策や方向性の検討を主導し、第9次と第10次の北海道卸売市場整備基本計画においても、道内市場のあるべき将来像をもとにした整備方針を自ら取りまとめ、拠点市場である札幌卸売市場を中心とした道内の市場間連携供給体制の確立等に大きく貢献。
  • 札幌市中央卸売市場の拠点市場としての機能を活かして、他市場における集出荷難商材の代行集荷や情報共有の徹底等を自ら主導・実施し、道内市場間の安定供給体制の構築と市場全体の活性化に貢献。同体制の確立は地場産生鮮食料品の安定供給のアピールともなり、観光集客力のアップにも寄与。
  • 札幌中央卸売市場では紙ベースでの情報処理が中心であったが、情報処理のシステム化を図るため、いち早く自社内のデータシステムを構築。それを踏まえて、市場内の仲卸組合や小売関連団体に対して情報処理のシステム化の必要性を説き、現在の場内統一データシステムの構築に尽力。これにより、卸売会社と仲卸・買参人組合間の各種帳票類の処理時間の大幅短縮、人件費の削減など、同市場全体の合理化・近代化に大きく貢献。
  • 札幌市中央卸売市場活性化ビジョンの推進委員会における情報発信実行委員会の委員長として、同市場のロゴ・キャッチコピーを公募・作成。そのロゴシールを小売店に提供すること等により、広く同市場の役割と取引の公明性についての認知度向上に貢献。このことは地場産商材の消費拡大にも大きく寄与。
  • 日本青果物輸出入安全推進協会(商社、卸売会社、加工・小売業者等で構成)の代表理事として、輸入青果物の食品衛生法上の安全確保、植物検疫の仕組み、残留農薬や添加物の検査等に関する普及啓発活動に尽力。これら情報の提供により、輸入青果物に対する安全・安心の確保と消費拡大に貢献。


(社会・地域経済における活動及び発展への寄与)

  • 札幌市中央卸売市場青果部運営協議会の会長として、市民の青果物に対する知識・関心を高めるため、市場内施設を利用した料理教室や市内小学生を対象とした料理教室・料理コンテストの開催等の食育活動を展開。また、市民の市場認知度の向上や青果物の消費拡大を図るため、市場フェア(市場休日を利用した青果物即売会、試食コーナー等)を企画実施。こうした活動は、その反響の大きさから道内の他市場も追随する形となる等、地域市場全体と地域社会全体の発展にも寄与。
  • 札幌商工会議所の2号議員として国際経済交流委員会委員を務め、地域の観光力アップ支援事業の「YOSAKOI」「雪まつり」「北海道マラソン」等のイベントに運営協力。また、生鮮食料品全体の消費拡大にも繋がるよう道内市場関連先にも「北海道の食」をテーマとする企画提案等を要請し、さらに外国人観光客向けエンターティメント事業や新千歳空港の国際便受入円滑化を推進するなど、地場産業や地域経済全体の発展に尽力。
  • 「夕張メロン」「でんすけ西瓜」「大浜みやこ南瓜」など北海道を代表するブランド品の各産地に出向き、札幌中央卸売市場と一体化した広報活動・販売体制の必要性を説き、地場産ブランド品の流通体制を構築。その結果、「夕張メロン」が平成27年に地理的表示(GI)保護制度の国内青果物第1弾品目に登録されるなど、北海道産ブランド品の認知度アップと観光集客力アップに大きく貢献。
  • (一社)札幌西法人会の理事として、市場関連団体等の企業経営力を高めさせるため税務職員による講習会等を開催するとともに、様々な異業種交流会の開催や献血活動の実施などの地域社会活動を展開。こうした活動が評価され、氏は、平成29年6月に北海道法人会連合会から功労者として表彰されたところ。