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受賞者一覧

令和5年度/第45回受賞者

食品産業部門<経営革新タイプ>(2023)
農林水産大臣賞

味の素冷凍食品株式会社

代表取締役社長:寺本 博之
所在地:東京都中央区
業種:冷凍食品の製造・販売
> 公式ホームページ

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【功績申請の概要】

  • 2023年、当社は健康・栄養価値を持つ製品ラインナップを強化し、おいしさ・楽しさに加え、「健康・ 栄養」で冷凍食品を進化させ、日々の豊かな食生活を応援している。 おいしさと減塩を実現した商品の開発・発売2023年秋季、当社は減塩商品をラインナップに追加した。
    1)「白チャーハン」:塩分を控えながらもおいしい炒飯が楽しめる。誰もが好きな定番のおいしさを目指した炒飯で、当社従来品比で塩分40%カットを実現。1食分(250g)の食塩相当量は約1.8gで、厚生労働省が推奨する1日の塩分摂取目標値の1/3以下。
    2) 「おいしく塩分配慮ギョーザ」「おいしく塩分配慮エビピラフ」:おいしさに妥協することなく、独自の減塩技術により塩分を40%カットした。まるで減塩したとは思えないしっかりとした味わいを実現しており、おいしく健康的な食事を楽しむことができる。
  • 高たんぱくの餃子の開発・発売 高たんぱくと肉汁がジューシーなおいしさを兼ね備えた「SOLIMO PROTEINギョーザ1㎏袋」を2023年6月5日よりAmazonとの共同企画で新発売した。1個あたり約4.2gのたんぱく質が取れる、高たんぱくの冷凍餃子。1食分を8個とした場合、1日のたんぱく質摂取推奨量の半分以上(約33.6g)を補うことができる。
  • 功績申請の具体的内容

(栄養・健康に配慮した食品の開発・普及)

○開発・製造状況

 おいしい減塩・減糖、タンパク質・野菜の摂取、食物アレルギー配慮の取組、ユニバーサルデザインフード・栄養ケアの取組など、様々な健康・栄養製品の開発・製造を行っている。

 詳しくは、ホームページ参照

   https://www.ffa.ajinomoto.com/sustainability/health#anc-01

○製造方法の改良・高度化

 ①減塩商品

味の素グループの独自技術である「アミノ酸のはたらき」を活用した、おいしさを損なわない減塩技術を用いて、減塩をしながら「塩味」をアップさせ、味や風味をコントロールすることで“おいしさ”と“減塩”の両立を実現した。

②PROTEINギョーザ

味の素グループの独自技術で、“高たんぱく”でありながら“肉汁ジューシーなおいしさ”を実現した。調理も簡単で、“油・水なし”でフライパンに餃子を並べて焼くだけで、誰でも簡単に焼き目パリパリの餃子を作ることができる。また、トレイレスで冷凍庫での保存がしやすく、約67%のプラスチックを削減しているため(当社従来品比)、環境にも配慮した冷凍餃子である。

○研究・開発体制

研究・開発センター(製品開発全般と配合や製法など中長期におよぶ技術開発)と生産技術開発部(生産設備・エンジニアリングと包装材料の開発)の2部署を中心とした研究・開発体制となっている。2021年4月には味の素グループの国内R&D拠点(食品)を集約し、グループ3社(味の素社、味の素AGF社、当社)の技術融合を加速。グループの知見・技術・設備を活用し、広い視野でオープンイノベーションを進めている。

○販売方式や販売ルートの工夫等による販売促進

①減塩商品

減塩の価値を広く普及するため、一般量販店を販売ルートとして選定。マス広告の投下等により、製品認知を広く獲得するプロモーションを展開予定。

②PROTEINギョーザ

通常のNB品よりはターゲットは狭い一方、その分深く強いニーズに対応する商品のため、EC、その中でもターゲットと親和性の高いアマゾン限定での発売とした。その他にWEB広告を組み合わせることで認知拡大を図った。

○市場開発・普及度

①減塩商品

・味の素グループでは、2030年までに世界で10億人の健康寿命延伸をアウトカムとして取り組んでいる。日本国内では、高血圧疾患につながる塩分の過剰摂取が問題視されているが、一般流通に広く減塩製品の導入が進んでおらず、生活者が普段使いで購買できる接点をもっと作っていく必要がある。

・従来の「減塩はおいしくない」から、「おいしくて、しかも減塩」という価値訴求をした結果、「白チャーハン」は、現時点で多くの流通に取扱の確約をいただいている。(過去5年の当社リテール新製品の中でもトップクラスの導入見込)

・「おいしく塩分配慮ギョーザ」は、冷食No.1製品の「ギョーザ」の減塩タイプということで、流通業界にも当社が減塩にとことん本気で取り組む姿勢に共感をいただいており、減塩製品育成の機運を高めることに貢献している。

②PROTEINギョーザ

発売後約1カ月で2023年アマゾンプライムデー冷凍食品カテゴリーにおいて、ベストセラー1位を獲得。重量単価も既存商品よりも遥かに高いが、ニーズに深くマッチした商品のため新たな生活者に受容された。

(外部との連携、社会への貢献)

○栄養・健康関連の諸機関との連携・協力

味の素グループの技術知見、および社外パートナーとのオープンイノベーションを健康・栄養テーマに関しても進めている。

○社会(地域)への貢献

お客様の健康で豊かな食生活と、健康維持・促進に取り組む。

・「塩分を控えること」の重要性は認識されている一方で、「塩分を控えると好きなメニューが食べられない」といった悩みの声が挙がっている。当社は冷凍食品の「健康・栄養」価値向上を目指し、このような生活者の悩みに応えるため、手軽に調理でき、かつ塩分を抑えながらおいしく食べられる製品を開発・発売している。

・近年、ライフスタイルの多様化によりEC市場が伸長しており、特にたんぱく質補給食品のニーズが増えてきている。おいしくたんぱく質を摂取する製品の発売を通して、お客様の健康で豊かな食生活と、健康維持・促進に取り組む。