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受賞者一覧

平成30年度/第40回受賞者

CSR部門(2018)
農林水産大臣賞

日本水産株式会社

代表取締役社長執行役員:的埜 明世
所在地:東京都 港区
業種:水産品・冷凍食品製造
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【功績申請の概要】

  • 平成28年にニッスイグループ全体でCSR行動宣言を発表し、ステークホルダーからの意見を基に重要課題を特定するとともに、グループ従業員自らが、様々な活動への参加を通じて意識を高め、社会課題の解決につなげている。
  • お客様サービスセンターや社長を「委員等とする「品質保証委員会」の設置といった体制を整備し、お客様の満足を高めるための商品の改善に取り組んでいる。
  • コンプライアンス体制については、社長直属の倫理部会、リスクマネジメント委員会が設置されるとともに、重要性の高いリスクについて規則・ガイドラインの制定、研修の実施、マニュアルの作成等が行われている。
  • 食品の安全安心については、HACCPを核とした日水工場認定基準に基づく工場での生産や、FSSC22000の認証の取得や品質検査の信頼性向上の運動などに取り組まれている。
  • 食品ロスの削減、途上国の飢餓の改善、海の環境を守る、事業所の周辺の環境改善などの様々な社会的な課題の解決に向けた取り組みにCSR活動として企業として取り組むとともに、多くの社員が社員が主体的に参加していいる。

イメージ

(消費者対応)

〇「素材のおいしさ、新鮮さを大切にし、お客様一人一人に満足いただける安全・安心で、価値ある品質の商品をお届けし、健康で豊かな食生活作りに貢献すること、お客様の信頼と共感を得るために、役職員一人一人が品質に対する自己の責任を全うし、顧客満足の向上にたゆみなき努力をつづけること」を品質保証憲章の理念を掲げて、消費者対応を行っている。

〇お客様と直接コミュニケーションを取るお客様サービスセンターを有し、日々、電話やメールでのお申し出について丁寧に対応している。同様のお申し出が続く場合には、別途、アラートを発信して速やかな対応に繋げている。

〇社長を委員長とし、関係役員・部署長、消費者問題の有識者である外部委員2名をメンバーとした「品質保証委員会」を毎月開催し、お客様から寄せられるご不満・ご苦情の共有を行うと共に、具体的な商品改善に取り組んでいる。

〇各種SNSへの書き込みも常時チェックし、適宜、関係者と共有している。

〇平成175年に全社版消費者対応マニュアルを作成し、その後も適宜内容の更新をしながら活用し、研修等にも用いている。

〇「製品回収の基準」を社内基準として作成し、品質事故発生時から製品回収判断までの手順、回収判断後の各部署の役割を明らかにし、迅速かつ適切な事故対応が行われるよう体制を整備するとともに、トレーサビリティシステムを確立している。

〇マーケティング担当部署において、食生活全般に関する消費者調査、商品カテゴリーに関する調査などを定期的に実施し、消費者の意識や行動の変化を分析しながら、商品開発やブランドの育成、販売方法の変革などに取り組んでいる。

〇ホームページを通じた情報発信の他、双方向型コミュニケーションとしてSNSの運営も行っている。

〇昭和57年から全国の小学生を対象とした「海とさかな 自由研究・作品コンクール」に協賛し、今年で37回目となる。各生産工場においては、近隣の小学生を対象として工場見学やモノづくり体験を実施している。

〇一般社団法人フードサルベージと協力し、家庭で持て余すことが多いといわれる水産缶詰を、他の食材と上手に掛け合あせることによって新しいメニューを提案する「缶切り部」を発足させ、今年度中にイベントを3回実施予定である。

(コンプライアンス体制)

〇倫理憲章に定める倫理行動指針に「企業としても個人としても折り目正しい行動をする」ことを掲げているほか、事業活動における法令・社内規程等の遵守を確保するため、社外弁護士が参加し、代表取締役社長執行役員直轄の組織である倫理部会を2か月に1回開催している。

〇当社グループにおけるコンプライアンス上疑義のある行為等について、当社グループの役職員が倫理部会に直接通報できる内部通報制度を設けている。窓口を社内外に設置し、監査役にも同時に連絡が入る体制とするとともに、取引先など社外からの通報も受付けている。

〇代表取締役社長執行役員直轄の組織であるリスクマネジメント委員会は、リスクマネジメント規程に基づいて当社グループのリスクマネジメントシステムの構築とその維持・向上に努めている。

〇各事業部門の責任者は、担当業務に関する適切なリスクマネジメントを実行するとともに、コンプライアンス、環境、品質、財務等の重要性の高いリスクについては、それぞれの担当組織が当社グループとしてリスクマネジメントに係る規則・ガイドラインの制定、研修の実施、マニュアルの作成・配布等を行っている。

 

(食の安全・安心確保対策)

〇HACCPを核とした「ニッスイ工場認定基準」に基づき認定を受けた国内外の工場でのみ生産を行っており、国内工場は全て、(一社)日本冷凍食品協会の「冷凍食品認定制度」に基づく認定工場である。

〇グループの各生産拠点においてFSSC22000の認証取得を行い、グローバルスタンダードとなる食品安全マネジメントシステムの仕組みを取り入れている。

〇品質保証の根幹は従業員であり、部署毎、階層毎に従業員に対し品質教育を定期的に実施し、品質意識の向上と決められたルールの順守を図っている。

〇品質検査の信頼性を向上させるために、食品分析部が中心となり、共通マニュアルの作成、設備基準の設定、検査員の技術認定、精度管理試験、レベル別講習会などを行う「エクセレントラボ」活動を展開している。

 

(その他のCSR活動)

〇食品メーカーの一員として社員が協力してできる食料支援としてNPO法人セカンドハーベストジャパンの活動、国連WFPが開催するWFPウォーク・ザ・ワールド(横浜・大阪)協賛にしている。

〇八王子総合工場の社員食堂では、平成30年3月からTable For Twoの取り組みを開始した。

〇「フードロス」の削減への意識醸成のため、社内で映画「0円キッチン」の上映や、平成29年度は社員による「宴会料理食べ切り企画」を実施し、のべ46部署1,133名が参加し計113,300円をWFPに寄付した。

〇ニッスイグループでは毎年春と秋に、事業所の周辺を清掃する「クリーンアップ作戦」を実施しニッスイ事業にとって重要な「海洋ごみ問題」を社員一人ひとりが考える機会としている。海洋ごみに直結する河川ごみ問題を体感する為、NPO法人 荒川クリーンエイド・フォーラムの協力を得て、新入社員研修や社員と家族向け研修を行っている。

〇ニッスイ事業にとって重要な「海の豊かさを守る」活動として、6年前からNPO法人 宇津貫みどりの会の協力を得ながらR&D部門の拠点である東京イノベーションセンターの隣地、八王子宇津貫緑地の保全活動を行っているほか、

平成30年度からは、福岡県の地行浜での「あまも」の苗を植え付け、ラムサール条約に登録されている名古屋の藤前干潟で底生動物の観察となる社員と家族が参加できる環境イベントを開催予定である。

〇姫路総合工場では、従業員参加型のエコ推進活動を企画する「エコ推進委員会」を発足し、平成29年度関西エコオフィス大賞奨励賞を受賞しました。

〇各工場での工場見学を受け入れに加えて、NPO法人 おやじ日本と協力し、「未来教室」の講師派遣を行っている。

 

(食品表示法への対応)

〇使用する全ての原材料について、毎年サプライヤーから最新の原材料規格保証書を入手、内容確認の後表示を作成し、作成者以外によるダブルチェック体制で表示を確認している。

〇アレルギー表示は特定原材料7品目に加えて、表示が推奨されている20品目は全てを、一括表示に加えて、枠外に目立つ形で記載している。栄養成分表示は、喫食されるお客様にわかりやすいよう重量表示(100g当たり)ではなく1食(1個)当たりの表示を行うよう努めている。また、具付き麺においては、全体の栄養表示に加えて、お客様がスープを飲まなかった場合の目安となるよう麺・具材とスープを分けたエネルギー、食塩相当量を表示している。