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受賞者一覧

平成28年度/第38回受賞者

環境部門<省エネ等環境対策推進タイプ>(2016)
農林水産大臣賞

キリンビール株式会社 北海道千歳工場

執行役員工場長:名川 誠
所在地:北海道 千歳市
業種:ビール・発泡酒・その他酒類の製造
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【功績申請の概要】

  • ○北海道千歳工場は、1975年に清涼飲料工場として製造を開始し、1986年にビール工場として稼働を開始。工場従業員一体となった省エネルギー活動の取組みによる改善や、高効率エネルギーシステムの導入により、「エネルギー原単位」・「CO2排出量(CO2排出原単位)」の大幅な削減を実施し、地球温暖化防止に向け、環境負荷軽減に取り組んだこと。  ・エネルギー原単位 :2.10GJ/kL (2003年比23%削減)  ・温室効果ガス(CO2)排出量 :55%削減(CO2排出原単位として36%削減)(2003年比) ○1998年よりゼロエミッションを達成し、廃棄物の再資源化ならびに減量化を促進している。 ○「水の恵みを守る活動」や「美化活動」等、地域と連携して環境保護・環境保全に積極的に取り組んでいること。

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(資源・環境保全対策:省エネルギー・地球温暖化対策)

○食品の製造・流通におけるエネルギーの効率的利用状況

製造のエネルギー原単位は、2015年実績として、「2.10GJ/kL」であり、2003年比にて23%の削減を達成している。

エネルギーの効率的利用の導入事例

<蒸気再圧縮システムの導入>

・ビールの仕込の麦汁煮沸工程で発生する蒸気を回収して、洗浄・圧縮し、煮沸工程で再利用するシステムをビール創業開始の1986年から導入。これにより、煮沸工程で使用する蒸気の量を約15%削減できるとともに、工程が密閉系になるため、大気への臭気放散も低減されている。

<排水バイオマスの利用>

・製造工程から発生する排水を処理する嫌気処理設備を1986年から導入している。この嫌気処理設備では副生成物として発生するメタンガスを回収し、バイオガスボイラーで蒸気を発生させ、製造工程で利用している。2015年実績として、副生成物のメタンから発生させた蒸気を「1,672t/年」再利用している。

<超高効率型変圧器の導入>

・2016年に従来のトップランナー変圧器を上回る省エネ性能を持つ「超高効率型変圧器」を主要系統に2台導入した。無負荷損失が大幅に改善された事により、更新前と比較し67%の電力削減が見込まれる。

 

○温室効果ガス排出削減の取組

・2015年実績「電力及び蒸気の購入に伴うCO2排出量」として、2003年比55%の削減を達成した。

また、「電力及び蒸気の購入に伴うCO2排出原単位」として、2003年比36%の削減を達成した。

<燃料転換>

・工場で使用する燃料の大半は蒸気ボイラーに用いられており、従来は重油を燃料としていたが、2003年より、重油よりCO2排出量が少ない天然ガスへ転換を実施している。

<節電>

日々の省エネルギーの推進により、2015年最大デマンド電力の実績として、2009年比19%の削減を実施している。また、北海道内における電力供給不足による計画停電の懸念を防止するため、2013年~2015年に「冬季操業調整契約」、2014年~2015年に「夏季操業調整契約」を電力会社と締結し、ピーク負荷時の電力削減を図った。

<共同配送>

物流分野において、北海道内一部の配送エリアをサッポロビール社と共同配送を実施する事により、物流の効率化を図り、輸送時のCO2排出量の削減に取り組んでいる。

<パレットの環境負荷低減に向けた取り組み>

・国内ビールメーカー4社(キリンビール社・アサヒビール社・サッポロビール社・サントリー社)、他の国内酒類・飲料メーカーなど約90社が加盟する一般社団法人Pパレ共同使用会、及びビール酒造組合とともに商品運搬・保管上の業界共通インフラである「パレット」の適正な使用のため、回収強化活動、不正使用防止の啓発活動を行う事により、新規投入パレット製造に伴うCO2排出量削減に努めている。

 

(環境保全対策・保全対策)

○水質・大気・土壌の汚染防止対策

・水質・大気・土壌の汚染防止関連法の遵守に努め、環境法令が定める以上の自主基準を設定し、大気汚染物質の排出低減、排水負荷の最小化に取り組んでいる。

・また、緊急時の備えとして、緊急時対応マニュアルを作成するとともに、定期的(1回/年)に訓練を実施している。

 

○工場等の緑化、地域の美化運動、リサイクル活動、ISO14001の取得等の取組

・<工場等の緑化>

・「水の恵みを守る活動」として、「水源の森活動」を展開している。

「水源の森活動」では、支笏湖東方の国有林において、森林の機能が正常に維持され、豊かな水資源がこれからも変わらず持続的に利用できるように、従業員とその家族、地域の方々や活動に共感して応募いただいた方々と共に下草刈りや植林、間伐作業を「1回/年」実施している。

(2015年実績:100名参加)

<地域の美化活動>

・地域の美化活動として、近隣企業様と共同して工場及び駅周辺の清掃活動を実施(4~10月に1回/月)や、商工会議所様主催の地域のクリーンアップ活動に参加(2回/年)し、地域の環境保全を図り、まちの美化意識の高揚につながる活動に取り組んでいる。

(2015年実績/工場周辺の美化活動:210名/年、クリーンアップ活動:100名/年参加)

<リサイクル活動>

1998年よりゼロエミッションを達成。ビールや発泡酒の製造工程で発生する仕込粕は、牛の飼料や肥料などへの有効利用、ならびに、余剰酵母は健康食品へ再利用する等、資源の有効利用を図るとともに、廃棄物の減量化を促進している。

<ISO14001活動>

・1998年に「ISO14001」を取得後、2014年7月に「自己適合宣言型ISO14001」へ移行し、環境マネジメントシステムに準拠した継続的改善に取り組んでいる。また、キリングループ内環境事故報告制度によるヒヤリハット事例の共有化、並びに、対策の水平展開を図る事により類似事故の発生を事前に防止している。さらに、外部コンサルタントによる厳格な環境法令監査を実施し、透明性と独立性を担保している。

 

(環境保全対策:環境問題への社内体制等)

○環境対策の社内組織の状況

・省エネルギー運営基準を定め、工場全般の省エネルギー活動を推進している。「省エネ委員会」を「1回/四半期」開催し、目標設定やエネルギー原単位(蒸気・電力)の進捗共有・今後の取組指針の設定や振り返りを実施している。また、製造部門ごとに「省エネ分科会」を「1回/月」実施し、省エネルギー削減アイテムの企画・実行・効果検証を実施し、継続的に改善を図っている。日々の運転状況については、部門ごとに1時間毎のデータを計測し、「兆候管理」・「見える化」を行う事により、使用状況の把握や悪化要因の改善等に活用している。

 

○従業員に対する取組

・・環境リスクを低減するために、環境担当者向けの研修や、階層別研修に環境教育を組み込み、環境リスクを正しく理解するための教育を実施している。

・日々の「省エネルギー活動」や「副産物・廃棄物の減量化・ごみの分別の徹底」は継続的活動として、全従業員を対象に取組みを行うとともに、提案制度を導入し従業員の創意工夫の意欲を促し、全員の経営参画意識と一体感を高める事により、さらなる改善に努めている。

・「緑化活動」や「美化活動」にも積極的な参加を呼び掛け、環境保全活動の推進を図っている。

 

○消費者への情報提供等の啓発活動の取組

・2013 年に「キリングループ長期環境ビジョン」を策定し、4つの重点領域(生物資源・水資源・容器包装・地球温暖化)について2050年を見据えた長期ビジョンを発表している。

また、「キリングループ環境報告書」を「1回/年」発行し、「キリングループ長期環境ビジョン」において特定した4つの重点領域(生物資源・水資源・容器包装・地球温暖化)について、主要な取組みやその進捗と成果を報告している。これらの活動については、ホームページでも同様に情報提供を行っている。

 

○環境行政に対する対応・協力

・・環境省が提唱する地球温暖化防止策である「ライトダウンキャンペーン」に参加している。2015年は6月21日の夏至の日と7月7日のクールアースデーに、19~24時まで屋外照明(看板・サイン・外灯)を消灯し、65kWの電力削減を実施した。

・夏休みの次世代を担う小学生を対象に参加型の「環境教室」を開催した。

・2008年に「エコ・ファースト制度」に基づき「エコファースト企業」として製造業して初めて認定企業となり、環境大臣に対し、自らの環境保全に関する取組みを約束し、環境保全活動を推進している。