食品事故Q&Aトップ/製品分類 [菓子類] /事故分類 [変質]

蒸しまんじゅうを食べようとしたら、アンモニア臭がし吐き気を催した

 製品分類
  菓子類/蒸しまんじゅう
 事故分類
  変質/炭酸アンモニウム、膨脹剤、放冷
 事故内容
  法要で配られた蒸しまんじゅうを、2日後に食べたら吐き気を催した
 調査結果
 

(1)製造工程
蒸しまんじゅうを摂食した人のすべてが、アンモニア臭があったという調査回答を得ました。吐き気を催した人が数名いましたが、その他の人は異常はありませんでした。又無開封品から強いアンモニア臭を確認しました。



(2)アンモニアの発生原因
何らかの原因で製品中に発生し気化したアンモニアがこの臭気の発生源となっていることは、無開封の同一ロットの製品の調査で確認されましたので、このアンモニアの発生原因は原料由来か、微生物の汚染によるものかのいずれかの場合にほぼ絞られると考えられました。後者の微生物による事例は今までには例が無く又製造後の経過時間および保管条件等からこの可能性は少ないことが考えられました。まんじゅう生地の原料に使用している炭酸アンモニュウムと事故品の製造された際の状況を遡及して調べましたところ、膨張剤として使用している炭酸アンモニュウムは蒸し工程で加熱時に二酸化炭素とアンモニアに分解しますが通常は蒸した後2〜3時間放冷を行うこととなっておりこの間にアンモニアは製品から揮散するので問題はありませんでした。しかしながら、この事故品の製造時当日は納入期限に追われ出荷を急いだため通常の放冷工程を省略し、更に通気性のないビニール包装であったためアンモニアが製品に残留していたものと考えられます。この推定を裏付けるものとして、同日午後に同一原料を使って製造し放冷工程を経た製品には苦情は一切ありませんでした。

 対策
  アンモニアの残留量が人体に対して毒性を示すかどうかは不明ですが、吐き気を催すなどは商品価値が全く無くなり、消費者に不安を与えます。製造能力に応じた受注および納入期間等から、逆算した作業スケジュールの活用により無理のない製造を行うことが必要です。事故の直接の原因は放冷工程が作業基準として定められているのに、これを簡単に変更したことによります。基準遵守を確認徹底することです。