長崎県雲仙市。
雲仙市は島原半島北部にあって雲仙普賢岳のすそ野が広がる丘陵地帯で、水はけよく湧水が豊富です。温暖を好む高菜種の栽培と共に「雲仙こぶ高菜」がこだわる有機農業に適した風土といえます。
日本でこぶ高菜が栽培されるようになったのは、終戦まもない昭和22年頃のこと。きっかけは、地元で種苗店を経営の峰真直さんが、中国から種を持ち帰り育て始めたことでした。生食できるこぶ高菜は評判となり、この地域で盛んに育てられ、全国に普及してゆきました。しかし収穫量の少なさや、別の野菜と交雑しやすく本来の形質が失われていくなどが原因で、次第に減産から忘却へ…。峰さん亡き後は、原種は絶えたと思われていたのですが、峰さんの妻が自家菜園で種を取り、「雲仙こぶ高菜」を守っていたのです。これを、地元の有機農業家である岩崎政利さんが発見し、再び世に広めようと平成15年に生産者、青年農業者、守山女性部加工組合、島原農業改良普及センターに呼びかけ、「雲仙こぶ高菜再生プロジェクト」を発足させ、みなの協力もと自家採取で原種に戻すことができたのです。現在は、雲仙市の風土に根ざした稀少な特産野菜として知られ、人の情熱と技が注ぎ込まれた漬物は雲仙名物になっています。
農事組合法人 守山女性部加工組合:TEL. 0957-38-2641